Les traducteurs 9人の翻訳家
久しぶりにフランス語の映画を観た。
特に何の知識もなしに観ることで最上級に楽しめる映画でした。

鑑賞1回目
何となくモヤモヤしながら、何となく何か上手くいきすぎかもなんて思いながら、行ったり来たりの展開にどういう映画なんでしょ?なんて思いつつ、、、、ところが中盤くらいからか次々と思いがけない展開になってきて、最後にはびっくりが待っているというストーリーで大変面白かった。これはあらすじをネットで調べちゃったりしてから観たら面白さは半減しますね。
で、これで最後と思ったら、更にラストで今までの謎が全て解けます。『えぇっ!そういうことか!』って。何から何まで納得できちゃうラストです。
ミステリーは推測しつつ見るのがお楽しみ。
今回も何となく予想しつつ観ましたよ。最初の方はどちらの側か疑いを持っていて、それは『やはり、そうよね。』と推測通り。
でも、それもそこまで。
それが何故なのかと本格的に謎解き開始ですか。ちょっとそれは話がうますぎるんじゃないの?という展開もありました。ま、映画だからねとそこは納得したつもりが、実は騙されていたような…とか、もう中盤以降の展開の仕方が上手いのでなんだかやっぱり騙された感じが素敵。そして音楽も美しい。
ちょっとだけ、あのプロットは要らないんじゃないのかなぁというのがあったけれど。
もう少し登場人物の背景を知りたい気がしたけれど、それはそれ。
というわけでまた観ます。
それにしても、『DEDALUS』って、何のことかな?
監督: レジス・ロワンサル
脚本 : レジス・ロワンサル
ダニエル・プレスリー
ロマン・コンパン(フランス語版)
キャスト
ランベール・ウィルソン/Lambert Wilson
オルガ・キュリレンコ/Olga Kurylenko
アレックス・ロウザー/Alex Lawther
エドゥアルド・ノリエガ/Eduardo Noriega
シセ・バベット・クヌッセン(Sidse Babett Knudsen
リッカルド・スカマルチョ(Riccardo Scamarcio
パトリック・ボーショー(Patrick Bauchau
サラ・ジロドー/Sara Giraudeau
アンナ・マリア・シュトルム/Maria Anna Streim
フレデリック・チョー(Frédéric Chau
マリア・レイテ/Maria Leite
マノリス・マブロマタキス/Manolis Mavromatakis
・ Memo 1:
レジス・ロワンサル は『タイピスト』 2012年 の監督。こちらもとても面白かった。
・ Memo 2:
オルガ・キュリレンコ 『007/慰めの報酬』
・ Memo 3:
アレックス・ロウザー、『イミテーション・ゲーム』で アラン・チューリングの少年時代、その後、『このサイテーな世界の終わり/The End of the F***ing World』と、『グッドバイ、クリストファー・ロビン』で、不思議な雰囲気の俳優と思ってた。『ハワーズエンド』にも出てたんですって。あとで観てみましょ。
・Memo 4:
サラ・ジドロー…何かで観た記憶なのだけれど思い出せない。
・Memo 5:
ランベール・ウィルソン… 『キャット・ウーマン』『マトリックス・レボリューションズ』『フランス組曲』思い出せないけれど、他にも観ている記憶。

鑑賞2回目.
見終わってすぐにもう一度観たくなる映画で、つい続けて観てしまった。たぶんまた時間を見つけて観るでしょう。何故?と考えるのが凄く楽しい。
そうそう、予告編を1回目鑑賞の後に何気なく公式サイトで観たら、これが興ざめで最低だと思いました。何であのシーンを入れるの?それが気になって、本家フランス版とアメリカ版の予告編もYouTubeで見ました。興ざめのシーンというかワンカットは入っていません。日本版は何で入れたの?何だかこの映画で言ってることがそのまま日本の映画配給会社にも当てはまるわね・・・なんて思った。ミステリーなのに見せちゃいけないシーンを入れるなんてね。作品への敬意も愛も感じられない。面白そうって観た人が最初から推測できる要素を見てしまってるから、謎解きのお楽しみも半減どころか 5分の1くらいに減ってる。もし私が鑑賞前にあの予告編を見ていたら、あのワンカットを見せることによって中盤前に犯人はやはりね…ってわかるし、犯人の動機もある程度推測できてしまう、予告編を知らずに鑑賞して良かった。もし観ていたら、こんなに楽しめなかったと思うわ。今後はミステリー作品の日本版予告編は観ないと決めました。
あのプロットは要るのかな?と思った件は、やはり要るんだねと考えが変わりました。というのは、この映画の主題の一つに含まれるプロットなんだと思ったから。これは『対比』として入っているのでしょう、きっと。
何気なく見過ごしたシーンの意味、登場人物の何気ない会話のそれぞれの意味やそこから生まれる推測というのが、もう一度観ることでいろいろ気づけたから更に面白く思えました。
私の場合、一度観ただけでは見過ごしてしまうことが多いので、気に入った映画は繰り返し観てしまいます。
それにしても、これは一度目の鑑賞で結果がわかってから観ると更に面白い映画です。
特にプールサイドでの対話は結末を知ってからでは、また別の意味合いを持って考えることができるし、というか、全編通してそういった意味で考えを深めることができるのが よくできた映画だなあと思った次第です。
わー、びっくり、あー、面白かった…では終わらず、役者の演技・台詞・会話・登場する本、それぞれに背景とか意味があって、そういうことを再度観て考えられる映画です。もう一度観ようっと。
余談だけれど、他人の見た目は関係がない。見た目が弱かろうが強かろうが、見た目は見た目にしか過ぎない。本質は全く違うかもしれないのだ。単純に見た目が弱そうだから、自分が勝てるに決まっているからと、差別したり攻撃したりの愚かな人々が増えつつある現代。そのような愚かな人々はいずれその報いを受けるであろう。相手を見た目で判断し、軽んじて相手への敬意を失った行動を取る者たちへは必ずその報いがあるはずと思う。弱く見えるものに対し、愚かにも馬鹿にしたり軽んじたり、暴力で優位に立ち一瞬味わうその優位性による快感を得るものたちを心から軽蔑する。その者達はいずれ必ずその報復を受けるであろうと信じるのです。